みなさんは互助会に入っていますか?
冠婚葬祭を行うときに頼りになると言われている互助会は、特に葬儀費用を考えるときに重要になります。
「互助会に入っているけど、どうすればいい?」
「互助会ではなく、他の葬儀社で葬儀を行いたい…」
「知り合いに互助会をすすめられた」
といった声に、わかりやすくお答えいたします。
【目次】
そもそも互助会ってなに?
互助会とは、冠婚葬祭の費用を会員同士で負担しあう仕組みのことをいいます。
一般的には「葬儀費用を積み立てる」といったイメージが強いですが、結婚式などにも利用できます。
結婚式・葬式というのは、人生のなかでも大きな費用がかかる出来事です。
自分だけでお金を用意できればいいですが、まとまった費用を準備できない人もたくさんいます。
そんなとき、互助会に入っていれば費用をお互いに負担(相互扶助)するので、お金がなくても大丈夫!といった仕組みになっているんですね。
互助会は全国に約300社あると言われています。
葬儀をする人の3〜4割が互助会を利用しており、普及率は高いといえるでしょう。
会員になると、毎月1000〜1万円前後のお金を互助会に積み立てることになります。
会員が積み立てたお金が、最終的に冠婚葬祭の費用にまわるというわけですね。
トラブルが多い互助会での葬儀
こうやって見ると「互助会っていいね!今スグ入りたい!」と思われるかもしれません。
しかし、残念ながら互助会については良い評判が多くありません。
その理由は、さまざまなトラブルが発生しているからです。
具体的にどんなトラブルが起きているのでしょうか?
1つずつ見ていきましょう。
- ・葬儀で追加費用が発生して高くついた
- ・互助会の営業がかなり強引
- ・互助会が倒産してしまった
- ・なかなか解約させてくれない
- ・葬儀の内容が決まっている
葬儀費用が安くならず、むしろ高くついた
互助会でもっとも多いと言われるトラブルが「葬儀費用」の問題です。
互助会に入会する人のパターンはさまざまです。
家に訪問してきた営業マンのすすめ、知り合いの勧誘、家族が加入していたなど。
あとでくわしく紹介しますが、互助会の営業はかなり強引と言われています。
とにかく入会させるために具体的な話をしないで、イイことばかりを言うんですね。
「積み立てれば葬儀費用はほぼ0円で済む」
「豪華な祭壇がたった◯万円で使えます」
「追加費用は一切かかりません」
こういった都合のいいことを並べて、会員を集めるわけです。
もちろん、なかには良心的な互助会も存在します。
ですが、説明が不十分でいざ葬儀を行うことになると、
「これは追加費用が必要です」
といった流れが続き、気づいたら積立金をはるかに上回る葬儀費用が発生しているのです。
互助会の営業がかなり強引
互助会という名前を聞くと「公的な印象」を受けるかもしれません。
しかし、実際には営業マンの給料は成果によって増減すると言われています。
つまり、入会者をたくさん集めないと収入がアップしないわけです。
ということは、とにかく強引に勧誘をするので「あることないこと」説明することが多くなります。
そういった営業手法をとっているので、あまり互助会に良い印象を持っていない人が多いのは事実です。
互助会が倒産してしまった
互助会は集めたお金でいろいろな運用を行います。
たとえば不動産を購入したり、なんらかの投資に回すわけです。
それがしっかりと収益を上げればいいのですが、なかには上手く行かずにお金がなくなってしまう互助会もあります。
すると、どうなるか?
あなたが積み立てたお金が戻ってこない可能性もあるわけです。
ですから、これから互助会に入ろうか検討している人は本当に信頼できる互助会か確認が必要です。
長年積み立てたお金が返ってこないほど残念なことはありませんよね。
厳密には加入している互助会が倒産したら、別の互助会で葬儀を行える保証制度があります。
ただし、掛け金は半分しか戻ってこないので結果的に損であることにはちがいありません。
互助会をなかなか解約させてくれない
安易に入会してしまうと、あとで困ることになることが多いのも互助会の特徴です。
その理由は「なかなか解約をさせてもらえない」からです。
互助会への入会・解約は基本的に自由に決めることができます。
ですから、いつ解約しようとしてもコチラの勝手なわけですね。
しかしながら、互助会というのは解約までのハードルが非常に高いのです。
たとえば、互助会に入っているけど他の葬儀社のほうが費用が安かった。
だから、他の葬儀社にたのむから互助会は解約しよう、といったケースです。
互助会に解約のお願いをしても、
- 「担当者が不在です」
- 「本社(かなり遠方)まで来て下さい」
- 「あらためてコチラから連絡します(と言って、連絡をよこさない)」
といった、さまざまな理由をつけて解約を避けようとします。
そして、ここが肝心なのですが、無事に解約できても「払ったお金は返金されない」と思ってください。
厳密には多少の返金はあるでしょうが、けっこうな解約手数料がかかります。
よって、解約はそもそもできないし、できたとしてもお金は戻ってこないと考えるのがベストです。
葬儀の内容が決まっている
互助会に入っている人の多くは、わりと規模の大きな葬儀を行います。
それだけ、葬儀に対する思い入れが強いということでもあるのですが、葬儀は故人や遺族の希望に沿った内容にしたいですよね。
しかし、互助会で出来る葬儀はすでに決まっているプランから選ぶことがほとんどです。
いわば「互助会プラン」があって、それ以外の葬儀内容を選ぼうとすると追加費用が発生します。
反対に、互助会で決まっている葬儀のように大きなプランは必要ないと思っても、差額は返金されません。
つまり、互助会の葬儀は故人や遺族の希望する内容で行えない可能性が高くなるのです。
互助会にメリットはないの?
ここまでご覧になった方は、互助会にかなり悪いイメージを抱いているかもしれません。
これらは実際に起こったケースですので、まちがいはありません。
しかし、なかにはしっかりとした互助会を運営している団体があることも事実。
互助会に入ることのメリットについてもチェックしておきましょう。
- ・葬儀費用を安くできる
- ・互助会の施設を利用できる
- ・葬儀以外にも使える
- ・葬儀の準備をしっかりできる
葬儀費用を安くできる
言うまでもありませんが、互助会に入っていると葬儀費用を安くできます。
毎月積み立てた金額よりも高い費用が発生しても気にする必要がないわけです。
ただし、あくまでも良心的な互助会に限った話なので注意が必要。
追加費用が発生する事例も少なくありません。
互助会の施設を利用できる
さきほど説明しましたが、互助会はホテルやレジャー施設などを保有している場合があります。
その場合には会員が安く利用できるといったメリットがあります。
葬儀以外にも使える
葬儀のイメージが強い互助会ですが、結婚式にも利用できます。
それ以外にも、成人式や法事、仏具の購入などにも使うことができるので、利用範囲は広くメリットがありますね。
葬儀の準備をしっかりできる
エンディングノートという言葉が広く知られるようになりました。
言いかえれば、それだけ死後は残された人が大変なわけです。
互助会に入っていると、葬儀費用はもちろん、どんな葬儀にするかまで考える機会が生まれます。
残された家族の負担などを軽くすることができるのも互助会のメリットといえるでしょう。
互助会ではない葬儀社にお願いした場合は?
互助会に長く加入しているけど、調べてみたら他の葬儀社のほうが良さそうだ…。
そういった人は多いと思います。
いまの葬儀業界は低価格化しているので、むかしに比べると葬儀費用がかなり安くなっているからです。
もし互助会ではない葬儀社にお願いしたい場合、どのような手続きをとればいいのでしょうか?
結論としては、まず葬儀社に相談してください。
なぜなら、葬儀社によっては互助会の解約にかかる手続きについてアドバイスをくれるからです。
つまり、互助会の大変な解約を葬儀社が手伝ってくれるともいえます。
場合によっては、互助会に解約手続きにかかった費用の分だけ、葬儀費用を安くしてくれることだってあるんです。
なぜ葬儀社はそこまでしてくれるのでしょうか?
それは、葬儀社にとっても葬儀を行なってくれるお客さまが増えるからです。
互助会の解約手続きにかかる手間をかけても、自分のところで葬儀を行なってくれるなら問題ないですよね。
ですから、互助会以外で葬儀を行うのであれば、まずは葬儀社に相談してみてください。
家の近所の葬儀社でもいいですね。
あるいは、インターネットでカンタンに葬儀社に無料相談できるサービスもあります。
まずはカンタンな見積もりを出してもらいましょう。