父や母など最愛の人が危篤になる、そんな状況に慣れている人はいません。
突然の連絡になることも少なくありませんので、慌てるなというほうが無理でしょう。
父や母が危篤になった、あるいは余命が短いといった場合には前もって準備しておきたいことがあります。
冷静に判断するために知っておきたい準備を3つご紹介します。
危篤から逝去までの流れ
危篤の状態で、逝去のことまでは考えたくないでしょう。
「まだ、きっと大丈夫!」
何よりもまず、お祈りすることを忘れずに、できるだけそばに居てあげてください。
そして、それに合わせて今後の流れと準備すべきことをチェックしておきましょう。
危篤になったらまずなにをするべき?
まずは、冷静になることです。
父や母の近親者が慌ててしまうと、状態が悪化してしまう可能性もあります。
危篤の一報が入ったら、まずは最愛の人のそばにいてあげることを優先してください。
そして、落ち着いた状態で「連絡すべき人」をリストアップしましょう。
父や母が危篤状態になったら、近親者に連絡を入れます。
ここでいう近親者とは、3親等以内と言われています。
父・母の3親等は以下の範囲のことをいいます。
- 配偶者(1親等)
- 子ども(1親等)
- 本人の父母(1親等)
- 祖父母(2親等)
- 孫(2親等)
- 兄弟姉妹(2親等)
- 叔父、伯父(3親等)
- 叔母、伯母(3親等)
- 甥、姪、曾孫(3親等)
危篤となっている本人の交友関係にもよりますが、特別な事情がない限りは3親等の人に連絡を入れましょう。
ただし、近親者であっても遠方に住んでいる人の場合には注意が必要です。
訪問までに時間がかかることを考えて、連絡を入れるときには十分な配慮をしましょう。
逝去となったらなにをするべき?
最愛の人が、ついに旅立つときが来てしまいました。
これまで一緒に過ごした時間、思い出に感謝して、心からお祈りしましょう。
少しでも長く一緒にいた気持ちになりますが、ここからは気丈にならないといけません。
病院で逝去された場合には、以下のような流れでご遺体の場所が移っていきます。
- 1. 病室(死亡確認)
- 2. 霊安室(ご遺体の安置)
- 3. 自宅・斎場への搬送
病院によって、ご遺体の処置は異なります。
医師が死亡確認をしたあとに、葬儀社の担当者に連絡を入れます。
このときの葬儀社は「病院に出入りしている担当者」と「自分たちで事前に決めている担当者」の2つに分けることができます。
病院の葬儀担当者にそのままお願いすることが多いのが現状です。
しかし、費用面や葬儀内容を満足の行くものにしたいのであれば、事前に葬儀社を決めておくことをおすすめします。
事前に葬儀社が決まっているのであれば、霊安室に搬送するまえに担当者に連絡を入れましょう。
霊安室では近親者と葬儀担当者がお焼香をあげ、今後の段取りの説明を受けます。
霊安室から、自宅・斎場の安置場所へ
霊安室で安置されていたご遺体は、自宅や斎場の安置場所へ搬送されます。
自宅に搬送することも多いですが、自宅での安置が難しい場合には斎場の遺体安置所へ搬送します。
あまり考えたくはないことですが、ご遺体はそのままだと腐敗が進んでしまいます。
ですから、ご遺体の安置には以下のどちらかの処置を施します。
- ドライアイス
- エンバーミング
エンバーミングとは、かんたんに言うと「消毒・腐敗処理」のことで、ご遺体の腐敗の進行を止める処置です。
ドライアイスにくらべると、ご遺体の表情などが自然で穏やかになります。
アメリカでは一般的ですが、日本ではまだ普及率が高くなく費用はやや高めです。
とはいえ、ドライアイスよりも保存期間が長く、数日〜2週間ほどご遺体を保存できます。
葬儀の見積もりをチェックしましょう
自宅や斎場での安置が済んだあとは、葬式の見積もりをしていきます。
費用がどれくらいかかるか?というのは、ご遺族が気になるところです。
日本の葬儀は、少しずつ透明性が確保されつつありますが、まだまだわからないことも多いのが実情です。
最期のときぐらいはお金をかけて送り出したい、という気持ちにもなりますが、現実的な費用負担も考えなければいけません。
病院の葬儀社にそのまま依頼すると、霊安室から葬儀までの流れをお願いできるのでご遺族の負担は軽減します。
ただし、葬儀費用については、表現は悪いですが「葬儀社の言いなり」になるケースも少なくありません。
自分たちの知らない費用が発生し、葬儀費用が高額になるという事例も多く発生しています。
もし、葬儀費用の負担を少しでも軽くしたいのであれば、葬儀社のサービスや価格を比較することをオススメします。
父・母が喜んでくれる、そして自分たちが後悔しないためには、複数の葬儀社をくらべてみましょう。
葬儀社の比較はインターネットからカンタンに行うことができます。
満足の行くお葬式をするためにも、早い段階で葬儀の準備をしておきたいですね。